【将棋】永瀬拓矢棋士がタイトル戦でスーツを着用する理由とは【ファンから一部不満が出るのは何故】
※画像は日本将棋連盟の公式サイトより引用
第67-68期王座のタイトルを獲得した棋士・永瀬拓矢。ストイックな性格の持ち主で何時間も研究に没頭したり、VSや研究会を通して藤井聡太二冠と大の仲良しであり、実家が川崎で有名な家系ラーメンである川崎家を営んでおり、AbemaTVトーナメントでも川崎家を紹介するようなPVをチームで作るなど実家思いな棋士なのだが、彼はタイトル戦で和服を着ないことでも有名である。
別にタイトル戦で和服を必ず着なければならないという規定はないようだが、晴れの檜舞台ということで普段の対局場とは違い一流ホテルの一室を借りて行われるタイトル戦の場においてスーツを着てくることに不快感を抱いている観る将の方が一部いるようで、まとめサイトのコメント欄やAbemaでも度々苦言を呈する人を見かける。
ここでは、永瀬拓矢王座のタイトル戦にスーツを着てくることに対する反応についてまとめている。
永瀬拓矢はなぜタイトル戦でスーツを着るのか
特に規定はないようだが、棋士の間ではタイトル戦では和服を着て挑むのが暗黙の了解みたいな風潮であり、ほとんどの棋士がタイトル戦では和服を着て挑む様子が主催者である新聞社の記者が撮影した写真やAbemaの将棋中継を通じて和服を着用してタイトル戦に挑んでいる姿が伺えます。
しかし、永瀬拓矢棋士においては昨年行われた叡王戦以降タイトル戦でスーツを着ており、一部ファンが苦言を呈している。
永瀬拓矢棋士がスーツを着る理由としては、将棋棋士の仕事は「将棋を指すこと」であり、和服よりもスーツの方が対局しやすいという合理的な理由からのようです。
→https://news.yahoo.co.jp/byline/matsumotohirofumi/20210110-00216948
和服を着るとなると、着付けが大変だし着脱が面倒くさいということなのかもしれないが、それで対局に影響出るようなら着ないほうが良いと判断してのことでしょう。
タイトル戦は別にスーツで対局しても問題はない
タイトル戦では和服を着る棋士が多く、タイトル戦=和服を着なければならないという風潮だが、別に必ずタイトル戦に着物を着なければならないという規定はない。
そのため、別にスーツでも問題はないのだが、世の中明文化されていない不文律というものが存在し、それが将棋界ではタイトル戦でスーツを着るということが当てはまるだろう。
そういうこともあり、永瀬拓矢棋士は主催者を通じて事前に対局者と開催地に承諾を受けた上でスーツを着ているようです。
したがってAbemaなどで対局中継を見る人にとってはタイトル戦は和服で対局することが恒例だと思っている人が多いと思うのですが、以上のことから特にスーツでも主催者や相手の対局者側からは問題ないとされています。
タイトル戦でのスーツ対局で批判が出る理由
ちゃんと主催者や相手の対局者に許諾を得ているのにも関わらずスーツを着て対局することに批判が集まるのかといえば、主に以下の理由が挙げられます。
・特別感がない
・スーツを着る理由が自分主体
・タイトルホルダーは将棋界の顔でありタイトル戦でのスーツはTPO的にNGでは
順番に説明しましょう。
特別感がない
タイトル戦は将棋棋士なら誰でも目指す舞台であり、対局場所も一流ホテルの一室を借りたり、歴史的建造物や能楽堂など特別な場所で行われます。
将棋という競技自体、競技という側面もあると同時に伝統文化の一つでもあるため、やはり特別感を出すために和服で対局することがふさわしいのでは?と考えるファンの人が大半でしょう。
タイトル戦は特に将棋界において一番注目が集まる機会であり、そこに普段着であるスーツで挑むというのは問題はないにしろ、棋士の振る舞いとしてはいかがなものかと捉える人が一定数いるようですね。
スーツを着る理由が自分主体
上記に挙げたように、永瀬拓矢棋士がスーツを着る理由は「和服よりもスーツの方が対局しやすいという合理的な理由」とのことです。
棋士は将棋を指すのが仕事なので、動きづらくて着付けが大変でしかも高価なものなので汚したら大変な和服よりもスーツで対局するほうが楽なので、効率よく対局するためには確かに合理的な理由かと思います。
しかし、これはあくまで自分主体の理由なので、スポンサーや将棋ファンのことを軽視しているのでは?と考える人がいる模様。
上記に挙げたように、タイトル戦は特に将棋界において一番注目が集まる機会なので、いわば将棋という伝統文化をアピールするためには絶好の場所なのです。
他のタイトルホルダーや挑戦者となった棋士の先生方も、和服よりもスーツのほうが対局しやすいとは思います。その中でも将棋界やファンのことを考えて動きづらくて着付けが大変でしかも高価なものなので汚したら大変な和服を着用してタイトル戦という特別な対局に挑んでいると思うのですが、ただ自分が対局しやすいという理由でその期待に応えようとしない姿勢に頭をかしげる人が批判が出る一つの理由となっている模様。
タイトルホルダーは将棋界の顔でありタイトル戦でのスーツはTPO的にNGでは
世の中には明文化されたものと、不文律が存在しますが、将棋においてタイトル戦で和服を着るというのは暗黙の了解というか将棋ファンの人たちの期待に応える意味でも着なければいけないみたいな風潮が多かれ少なかれ存在しているような感じです。
そしてタイトルホルダーは将棋界を代表する顔であり、その言動や行動が嫌でも注目を集めることから、タイトルホルダーは将棋棋士・将棋界にとって模範・お手本になることが求められます。
いい将棋を指して、良い棋譜を残すのはもちろんですが、和服という日本の伝統的な姿で対局をする姿を中継を通じてファンに届けるのタイトルホルダーとしての立ち振舞の一つと考えている人も少なくない気がします。
そのため、時と場所、場合に応じた方法・態度・服装等の使い分け=TPO的にあまりよろしくないのでは?と内心思っている人も一定数いる模様。
主催者側・相手の対局者の許諾を得た上なので外野がどうこういうことではないのでは
タイトル戦という特別な舞台では和服のほうが映えるのは間違いないでしょう。そのため、タイトル戦くらい和服を着用してほしいと思う気持ちはわかりますが、現状タイトル戦の主催者や相手の対局者の許諾を得た上でのスーツ着用なので、外野があまり騒ぐことではないかと思います。
実際に過去タイトル戦でスーツを着用した前例は他にもあるし、何よりスポンサーがOKを出している以上問題ない行動なので今後もスーツでタイトル戦に挑めばいいのではないか?とは個人的には思っています。
もちろん、タイトル戦という特別な舞台で和服を来てほしい!という気持ちはわかりますが、タイトル戦で和服を着るというのはあくまで慣例であり、強制ではありません。
ただ、将棋日本シリーズなど和服着用の義務が明記されいてる棋戦においては、永瀬拓矢棋士はすべて和服を着用していることから、タイトル戦で和服を着てほしい方は、主催者や日本将棋連盟に和服の着用を義務付けるようにすべきなどの意見を送って見てはいかがでしょうか。
ディスカッション
コメント一覧
コメントさせて頂きます。日本ならではの、文化風習を大切に重んじて、プロ棋士は自覚を持って頂きたいですね!今若い人達の観る将の方々は、将棋盤を挟んでの和服姿で必死で思考している姿がカッコいいと、画になる!と思って観ている人達です。それに応えるが、プロだと考えます。自分の、我儘でスーツでいいですか?と言う事次第、プロ意識にかけてますよ。将棋界の発展を考えるので有れば、タイトル戦は和服これに限ります!立ち合い人の大先輩の先生方々にも、失礼です!
「対局しやすい」のが理由として通るのであれば、ジーンズ やスウェットでの対局も認められるのですかね?(
挑決でのジーンズ 着用の記録はあります。)人それぞれのところ、みなさま折り合いをつけて和服で望まれてきたのだと思います。民族的思想があって、例えば(例えばですが)、チョハ(グルジア)、ルバシカ(ロシア)やパチ・チョゴリ(コリア)を選ばれるのであればそれは肯定される(かもしれない)と思います。
メソマさん初めまして、コメント失礼します。
「対局相手や開催地にスーツでいいと承諾を得ている」とのことですが、そもそも和服着用は義務・ルールではないですから、相手や開催地にスーツ着用の許可を取るという行為自体が不要(もっと言えば意味不明)ですね。対局相手や開催地も「スーツでいいですか?」と聞かれたら、「スーツじゃ駄目なんてルールはないから、どうぞお好きなように」としか答えようがないでしょう。永瀬先生も、自分がいいと思ってスーツ着用しているなら、言い訳がましいことをせずに堂々としてればいいのに、と思ってしまいます。