【WBC】ラーズヌートバーはなぜ日本代表に選ばれた?出場資格の緩いなど理由考察
2023年3月より開催される野球の世界一を決めるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。
そのWBCの日本代表である侍ジャパンのメンバーにアメリカ国籍のラーズ・ヌートバー選手が選出されたことが話題だ。
ラーズ・ヌートバー選手はセントルイス・カージナルスに所属するメジャーリーガーであり、成績も大谷翔平やダルビッシュ有などと比較してもあまり目立たないが、そこそこ安定してた成績を叩き出している。
がしかし、そもそも日本国籍がほとんどの侍ジャパンのメンツのなかになぜアメリカ国籍のヌートバーが入るのか?と疑問を持っている日本人は少なくないだろう。
ここでは、WBCの日本代表である侍ジャパンのメンバーにアメリカ国籍のラーズ・ヌートバー選手が選出されたこと理由について考察していく。
WBCの日本代表・侍ジャパンのメンバーにアメリカ国籍のラーズ・ヌートバー選手が選出
そのWBCの日本代表である侍ジャパンのメンバーにアメリカ国籍のラーズ・ヌートバー選手が選出されたことが話題だ。
“日系二世”として発表前から話題を呼んでいたセントルイス・カージナルスのラーズ・ヌートバー選手が選出されました。
▶出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/6a4569721a3bc1fec6c91ad4edd1b584c4c289a7
ラーズ・ヌートバー選手はセントルイス・カージナルスに所属するメジャーリーガーであり、母親が日本人であるため、日系二世になる。
一応WBCの出場資格としては要件を満たしているため、日本代表と出場しても別に違反ではないが、日本国内のNPBの選手を押しのけて侍ジャパンの代表メンバーに選ばれたのには一体どのような理由があるのか?
ラーズヌートバーの日本代表選出は少年時代からの夢か
そもそも、ヌートバー本人はNEWS23という報道番組で「いつか母国 日本の代表として戦いたい」と語っていたことが報道されている。
ヌートバー選手の母国はアメリカであり実際に国籍もアメリカであり、父親はチャーリーというオランダ系アメリカ人であり、母親の久美子さんは埼玉県東松山市出身の日本人。
そのため、ヌートバー選手はアメリカ人と日本人のハーフであるのだが、サムライジャパンとして世界と戦いたいと思っていたのは母親の久美子さんの影響が強いとのことだ。
そんなこんなでサムライジャパンとして後日合流するわけだが、1ファンとしてはとりあえず現役メジャーリーガーとしてサムライジャパンを2009年以来の世界一に貢献してほしいところ。
ヌートバーの選出には大谷翔平の通訳・水原一平氏が連絡か
ラーズ・ヌートバー選手の日本代表選手への選出には、大谷翔平の通訳・水原一平氏が関係していたようで、代表入りのきっかけは、水原一平さんがSNSのダイレクトメッセージが送ったことがきっかけと報道されている。
父・チャーリーさんの誕生日に吉報は舞い込んだ。大谷翔平選手の通訳を務める水原一平さんを通じて侍ジャパン入りの知らせが届いた。「やりたいです」。ヌートバー選手は即答したという。その後、カージナルスの承認も得た。
昨年12月30日、ヌートバー選手、栗山英樹監督、水原さんがオンラインで対談し、正式に受諾した。実家の一室で、母の久美子さんと父のチャーリーさんはそのやりとりを耳にしていた。この時ヌートバー選手は「J」のマークが入った日本代表の帽子を被った。その姿を画面越しに見た指揮官は「その帽子を被ってくれて本当にありがとうございます」とうれしそうにお辞儀した。
そんな水原一平氏はラーズ・ヌートバーに「聞きたいことがあります。これが僕の番号。怪しい話じゃないから」とDMを送り、これに対しヌートバーは「”OK”とすぐ返信した」とのこと。
ちなみに、水原一平氏はもともと日本ハムに所属しており、当時の栗山監督とも仕事をしていた関係で信頼関係は存在し、WBCの日本代表選手候補としてラーズ・ヌートバー選手の名前があった際にアメリカに居住経験もあり、大谷翔平選手の通訳として現在も活動している水原氏に栗山監督が打診するのは想像に難くない。
ラーズヌートバーはなぜ日本代表に選出?理由を考察
母親が日本人で自身が日系二世でありWBC出場資格を満たしている
まず、WBCの出場資格の規定は以下の通り。
WBCの出場資格の規定 |
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当該国の国籍を持っている 当該国の永住資格を持っている 当該国で出生している 親のどちらかが当該国の国籍を持っている 親のどちらかが当該国で出生している 当該国の国籍またはパスポートの取得資格がある 過去のWBCで当該国の最終ロースターに登録されたことがある |
このように、WBCは上記の7つのいずれかが満たしていればその国の代表メンバーとして戦うことができるのだが、ヌートバー選手の母親が日本人ということで「親のどちらかが当該国の国籍を持っている」「親のどちらかが当該国で出生している」という出場資格を満たしていることから、日本代表として選出されても問題はない。
↑NHKで報道されたヌートバー選手の母親・久美子さん
そのため、日本での生活経験や日本語が喋られなくても日本代表としても戦える。
なお、ヌートバー選手は幼い頃から日本に触れて育ったとのことで、日本代表に選出されたことは本人的にはとても喜んでいるとのことだ。
過去に日本代表との関わり
ヌートバーはメジャーリーガーになる前の2006年に野球のUー18日米親善試合がアメリカのロサンゼルスで開催されたのだが、そのときにヌートバーはバットボーイを努めていたり、当時U-18の代表だったハンカチ王子こと斎藤佑樹、そして現在も楽天の投手として現役を続けているマー君こと田中将大選手と写真を撮っていたことが報道された。
また、この日米親善試合高野連の関係者から依頼された友達からホームステイ先を探していると言われ、家族全員が快諾して、代表選手と一緒に遊んだりと交流をしたことを母親の久美子さんはカメラの前で語っている。
MLBのグローバル化戦略
WBCの開催目的の一つに「本格的なMLBの世界進出(グローバル化戦略)によるMLB拡大と野球マーケットの拡大、それに伴う収益の拡大」というものがある。
MLB…というか野球はサッカーやバレー、バスケとは違い日本などの東アジアやアメリカなど北米でしか盛んではないスポーツであり、世界的にはややマイナーなスポーツだ。そのため、野球自体の人気を上げる必要があり、MLBは海外市場開拓戦略の一環として、野球の魅力を広める活動にも力を入れている。
そして、2023年のWBC日本代表の栗山英樹監督もラーズヌートバー選手の選出について、以下のように語っている。
日系選手の選出について「これからの野球発展のためにももっとグローバルな形に。魂は一緒」と語った。ヌートバーは地元メディアのインタビューで「母のルーツ、自分のルーツである日本に誇りを持っている」と話したことがある。
▶出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/960bd0da4cfcf8712ef71f4307c74011ba25aa1c
このような感じで日系選手が日本代表選手として参加することで、新たな可能性を見出そうとしているのではないかとは思う。
すでに日本人でもメジャーリーガーとして第一線で活躍している選手はいるが、NPB未経験・日本での生活経験なしのメジャーリーガーが日本代表になった前例はないため、なかなか実験的な取り組みだとは思う。
収益拡大狙い
ラーズヌートバー選手がなぜ日本代表に選ばれたのかという理由の一つとして、「収益拡大」が挙げられる。
WBCが開催されると、当然ながらチケットや関連グッズなどは基本的にバク売れするため多くの収益を得ることができるのだが、収益の過半は大リーグ機構など各国の運営組織に入り、残りを成績によって各チームに配分される。
そのため、ヌートバー選手のサムライジャパンのユニフォームなど関連グッズが売れることを狙ってメンバー入りさせたのでは?という思惑も。
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