【歴代】国葬が行われた偉人・政治家(総理大臣)・天皇陛下まとめ【戦前・戦後】
2022年7月8日に凶弾に倒れ命を落とすことになった安倍晋三元総理。
日本だけでなく世界中からその突然の訃報を悲しむ声は連日に渡り寄せられており、その功績は言うまでもなく偉大なものだろう。
そんな中、岸田文雄総理が歴代最長政権を築いた安倍氏の功績に加え、国内外から追悼の声が途切れないことを踏まえて国葬を執り行うことが決定された。
当初は慎重論もあったようだが、今回は岸田文雄総理の強い要望から執り行うことが決定したとの報道だ。
これにより、一部のお左翼界隈からは「#安倍晋三元総理の国葬に反対します」など無意味なハッシュタグデモを行うなど気に入らない様子が伺えるが、そんな国葬が行われた人物は日本人ではどのくらいいるのか?
国葬が行われた偉人・政治家・天皇陛下まとめ
↑2020年に行われた、中曽根康弘元総理の内閣・自民党合同葬の様子。
国葬とは、ウィキペディアによると「国家に功労のあった人(君主、皇族、王族、政治家、軍人、学者、芸術家、宗教家、環境保護活動家など)の死に際し、国家の儀式として、国費をもって行われる葬儀」のことと記されている。
日本では歴代天皇陛下はもちろんだが、歴史上に名を残している政治家や軍人など、多大な功績を残した方々も執り行うことがある。
そんな国葬が行われた人物は今まで誰がいるのか?
国葬された日本人【戦前・戦中編】
まずは、戦前国葬が行われた人物一覧。どれだけ偏差値が低くても一度は聞いたことがあるであろう歴史上の偉人たちの名が連ねているのがお分かりいただけるであろう。
日程 | 名前 | 地位・役職 |
---|---|---|
1878年5月17日 | 大久保利通 | 内務卿(事実上の国葬) |
1883年7月25日 | 岩倉具視 | 右大臣 |
1887年12月18日 | 島津久光 | 公爵 左大臣 |
1891年2月25日 | 三条実美 | 公爵 太政大臣 |
1895年1月29日 | 熾仁親王 | 陸軍大将 参謀総長 |
1895年12月18日 | 能久親王 | 陸軍大将 近衛師団長 |
1896年12月30日 | 毛利元徳 | 公爵 参議 旧山口藩主 |
1897年2月7日 | 英照皇太后 | 皇太后 大喪儀(事実上の国葬) |
1898年1月9日 | 島津忠義 | 公爵 参議 旧鹿児島藩主 |
1903年2月26日 | 彰仁親王 | 元帥 陸軍大将 |
1909年11月4日 | 伊藤博文 | 公爵 内閣総理大臣 元老 |
1912年9月13日 | 明治天皇 | 天皇 大喪 |
1913年7月17日 | 威仁親王 | 元帥 海軍大将 |
1914年5月24日 | 昭憲皇太后 | 皇太后 大喪 |
1916年12月17日 | 大山巌 | 公爵 元帥 陸軍大将 内大臣 |
1919年3月3日 | 李熈 | 李太王(元韓国皇帝 高宗) |
1922年2月9日 | 山縣有朋 | 公爵 元帥 陸軍大将 内閣総理大臣 元老 |
1923年2月14日 | 貞愛親王 | 元帥 陸軍大将 内大臣 |
1924年7月12日 | 松方正義 | 公爵 内閣総理大臣 元老 |
1926年6月10日 | 李坧 | 李王(元韓国皇帝純宗) |
1927年2月7日 | 大正天皇 | 天皇 大喪 |
1934年6月5日 | 東郷平八郎 | 侯爵 元帥 海軍大将 |
1940年12月5日 | 西園寺公望 | 公爵 内閣総理大臣 元老 |
1943年6月5日 | 山本五十六 | 元帥 海軍大将 連合艦隊司令長官 |
1945年6月18日 | 載仁親王 | 元帥 陸軍大将 参謀総長 |
戦前戦中で国葬が行われたのは上記の25名。明治天皇・大正天皇はもちろんですが、日本海海戦でロシアをボコった東郷平八郎、太平洋艦隊を指揮した山本五十六と言った軍人が入っているのがいかにも太平洋戦争前という感じだ。
また、内閣総理大臣については、伊藤博文氏、山縣有朋氏、松方正義氏、西園寺公望氏の4名。
そして、当時韓国を併合していたため、国葬が行われた人物の中には、元皇帝の李熈、李坧という韓国人2名もいて、韓国ソウル特別市にて特旨によって国葬が執り行われた。
国葬された日本人【戦後編】
そして、太平洋戦争後に国葬が行われた方々がこちら。戦後は国葬令が失効したことにより、それによって戦前の規定された国葬は行われなくなったのだが、大喪の礼は国家儀式として行われ、その費用が国庫から支出される国葬として扱われるため、「事実上の国葬」も含む。
日程 | 名前 | 地位・役職 |
---|---|---|
1951年6月22日 | 貞明皇后 | 皇太后 大喪儀(事実上の国葬) |
1967年10月31日 | 吉田茂 | 内閣総理大臣 |
1989年2月24日 | 昭和天皇 | 天皇 大喪の礼 |
2022年9月予定 | 安倍晋三 | 内閣総理大臣 |
上記の通り、国葬令が失効したため、国葬の数は激減。戦後は天皇は昭和天皇、内閣総理大臣は吉田茂氏のみ。それに安倍晋三元総理が今年9月に行われるので、国葬が行われた内閣総理大臣経験者として6人目の人物となる。
ちなみに、吉田茂元総理の国葬は例外的に閣議によって国葬と決し、かつ政教分離に基づき宗教色を排して行われたことでも有名だ。
なお、戦後は内閣総理大臣が死去した際には内閣と自民党による「合同葬」が主流になっている。
国葬ではなく国家・国家機関が関与した葬儀が行われた政治家
歴代の内閣総理大臣の葬儀は国葬ではなく国民葬や合同葬など、国家もしくか国家機関が関与した葬儀として執り行われることが多い。
そんな国葬ではないが、国家や国家機関が関与した葬儀が執り行われた人物たちがこちら。
日程 | 名前 | 地位・役職 | 葬儀の呼称 |
---|---|---|---|
1922年1月17日 | 大隈重信 | 侯爵 内閣総理大臣 | 国民葬 |
1951年3月16日 | 幣原喜重郎 | 内閣総理大臣、衆議院議長 | 衆議院葬 |
1954年10月7日 | 尾崎行雄 | 名誉議員 | 衆議院葬 |
1954年11月17日 | 松平恒雄 | 参議院議長 | 参議院葬 |
1975年6月16日 | 佐藤栄作 | 内閣総理大臣 | 国民葬(自民党、国民有志による) |
1980年7月9日 | 大平正芳 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
1987年9月17日 | 岸信介 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
1988年12月5日 | 三木武夫 | 内閣総理大臣 | 内閣・衆議院合同葬 |
1990年4月27日 | 小野明 | 参議院副議長 | 参議院葬 |
1995年9月6日 | 福田赳夫 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
2000年6月8日 | 小渕恵三 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
2004年8月26日 | 鈴木善幸 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
2006年8月8日 | 橋本龍太郎 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
2007年8月28日 | 宮澤喜一 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
2011年11月25日 | 西岡武夫 | 参議院副議長 | 参議院葬 |
2020年10月17日 | 中曽根康弘 | 内閣総理大臣 | 内閣・自由民主党合同葬 |
国葬と上記の葬儀の主な違いは、どこが喪主となるのか、葬儀費用をどこが負担するかで異なる。
海外で国葬された日本人
国葬は基本的に日本で功績を挙げた方に執り行われるが、海外ではその国に貢献した方が、現地で国葬を行うことがある。
現在まで4人の日本人の方が、海外で国葬が行われている。
日程 | 名前 | 国葬された国 | 役職 |
---|---|---|---|
1934年 | 安達峰一郎 | オランダ | 外交官、国際法学者 |
1963年 | 近藤常子 | ユーゴスラビア | 看護師、日本文化講師 |
1992年3月26日 | 西岡京治 | ブータン | 日本人農業指導者、植物学者 |
2011年11月12日 | 宮崎淳 | トルコ | NPO法人「難民を助ける会」スタッフ |
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません