【邪魔】企業型攻略サイト(企業wiki)発展・エアプ記事量産の歴史とパクリの情報源まとめ
ー企業wikiー
俗に言う企業型攻略サイトのことであり、2021年現在も大した情報もないくせに検索結果を独占するなど検索妨害をする邪魔でありその存在を嫌う声が多いが、果たしてこのサイト群は一体どのようにして登場したのだろうか?
そして、どのようにしてバイトに記事を書かせて、どこから情報を得て発展してきたのか?をまとめていく。
企業型攻略サイト(企業wiki)発展・エアプ記事量産の歴史
「ゲーム攻略サイト 歴史」とググってみたたが、攻略本から現代の企業型攻略サイトへの遷移を詳しくまとめている個人ブロガーさんやnoteはいくつかあったのだが、諸悪の根源である企業型攻略サイト(企業wiki)に関してまとめてあるところがあまりなかったので、そこで私が個人的に知っていることを交えてまとめようかと突発的な思いが込み上げてきたため、駄文にはなるが説明していこうかと思う。
ゲーム攻略の歴史おさらい
他のブロガーさんで詳しく説明しているところは多いが、そもそもゲーム攻略サイトの主流が企業になるまでどのような経緯でこうなってしまったのか?
時系列だけでまとめると以下の通り。
2000年代ネット普及前 | この世代の人はFF7、8、9、10をやっていた世代かとは思うが、みんなアルティマニアを片手に攻略しつつ設定資料集を呼んで深くそのゲームについて理解しようとしていた古き良き時代かとは思う。 |
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2000年代ネット普及後 | 攻略本などの紙の媒体よりも、ネット普及に伴いネットで攻略情報を得る人が徐々に増える。 それについれて個人で攻略サイトを運営する人がガラケーのゲーム中心に登場する(青汁王子こと三崎優太氏もその一人)。 |
2000年代半ば〜2010年前半まで | この頃から個人でと言うよりも不特定多数のやりこみ勢が集まって互いに知識を出し合い編集するというwikiというスタイルが流行る。 |
2012年パズドラ登場から現在まで | 2012年、スマホゲーのパイオニア的存在「パズドラ」が登場。AppBankの攻略サイトがバズり、「ゲーム攻略サイト」は儲かると知ってしまったイナゴたちがこぞって攻略サイトを起ち上げ今に至る。 |
ざっとこんな感じです。結構端折っているところはありますが、流れ的には上記のとおりであっているはず。
ユーザーwikiから企業型攻略サイトへどのように移り変わったのか
みんな気になるのが、なんでユーザーwikiが存在していたのにこのような企業型攻略サイト・企業wikiに攻略の主役が奪われてしまったのか?ということ。
企業型攻略サイトが創業するのが2013年であり、本格的に検索結果に出しゃばるのが2015年以降になるのだが、この時代にどのようなことが起こっていたのか?
ユーザーwiki同士の潰し合い
2010年前半、不特定多数で意見を出し合うスタイルのwikiが繁栄し編集合戦が行われていたのだが、末期になるといかに5chユーザー公認をもらえる(そのゲームのスレッドにリンクを張ってもらえる)かという争いで、ユーザーwikiの管理人同士で潰し合いが行われた。
当然ながら、ゲームタイトル1つで何個もwikiは必要ないため、特に当時は5chユーザーから公認を得たwikiが事実上の公式wikiみたいな扱いになったことから、熾烈な争いが繰り広げられていた。
また、ゲーム攻略wiki管理人の中には広告を付けて金銭を得ようと考えた人もいたが、5chユーザーからはそういった行為を嫌う人も多く、情報はある程度揃っているが人が集まらないという事態になったり、他のwikiからパクリパクられといったこともあり、次第と勢いをなくしていった。
余談だが、勢いをなくしていくと、なぜか攻略wikiで儲けている人がそのノウハウを5chでスレ立てして語る人が出てくるのだが、2014年に立ったこちらのスレでは、企業型攻略サイトの中の人がきっと参考にしたであろう手法が事細かに書かれているので、時間があればぜひ見てもらいたい。
■ゲームの攻略WIKIやってて糞儲かるけど質問ある?
→http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1399763385/
スマホゲーの登場・個人ブログとwikiの共存
ユーザーwikiの勢いに陰りが見えた2012年、スマホゲーのパイオニア的存在である「パズドラ」が登場した。
パズドラはスマホゲーで一番最初にヒットしたゲームであり、今現在も遊んでいる人は多いのではないでしょうか。
当然ながら、パズドラの攻略wikiも作られることになるが、その他にも個人で攻略サイト・まとめサイトを運営する人も多く登場した。
当時の個人の攻略サイトはパズドラの他にも、モンストや黒猫のウィズなどのタイトルを攻略するブログ・まとめサイトが多く存在し、アドセンスによる収入の他にポイントサイトで収入を得ているブログも多く、課金アイテムである「石」を大量に貰えると謳った「まとめサイト風広告」が登場したのもこの頃だ。
ちなみに、このポイントサイトで月に100万以上稼いだ黒猫のウィズの攻略サイトを運営していたおっさんがいたとか。
そして、パズドラ登場に伴い運営であり公式のガンホーとタッグを組んでAppBankが発の企業型攻略サイト「パズドラ究極攻略データベース」を起ち上げ、さらにYouTubeチャンネルも開設し、当時の社長だった「マックスむらい」が自ら出演し、自身や会社の知名度を上げ、後にYoutubeの公式CMに出演するほど有名になるのはこの頃の彼はまだ知る由もなかっただろう。
このAppBankのパズドラの攻略サイトがバズったことで、「スマホゲー攻略サイトは儲かる」と金の臭いを嗅ぎつけたイナゴたちが続々と攻略サイトを起ち上げ始める。
そして、企業wikiへ〜企業型攻略サイトの登場・創世記〜
2012年にAppBankのパズドラ攻略サイトは登場したものの、昨今問題となっているwikiでもないのにwikiと名乗っている害悪サイトたちが登場したのは2013年からだ。
これらのサイトは、最初はSEOもクソ弱くて検索結果に登場することは稀だったが、頭角を現し始めたのは2015年頃。
以下で、2013年頃より登場した企業型攻略サイトの代表格3つの登場当時の話を知ってる限り簡単にまとめてみる。
GameWith
2013年にマンションの一室で創業された企業型攻略サイトの代表格のGameWith。
当初はQ&A式のサイトだったが、利用者が少なかったため現在のバイトを雇って記事を書かせるスタイルに変更した結果大当たりし事業を拡大。
この記事量産スタイルがバズったことで、GameWith登場以降のサイトも基本的にこのスタイルをパクることで大拡大していく。
Appmedia
2013年GameWith登場後数ヶ月後に登場したAppmedia。国内最大級のサイトと自称しており、実際数多く攻略タイトルは存在するが有名なのがほぼFGOの攻略しかないサイト。
最初は、パズドラの攻略をアメブロ(https://ameblo.jp/pazzsoku/)でゴッド竜崎とかいう名前で活動しており、2013年8月を境に中の人が現在のサイトに完全移行。
そしてGameWithのようにバイトを雇って記事を量産するスタイルで現在に至る。
Game8
上記2つのサイトから遅れるごと1年、2014年8月に創業し、2015年にGunosyの完全子会社になったGame8。
これもまたGameWithのスタイルを真似して拡大したが、あまりにも似すぎていたようで、当時GameWithの社員として働いた「やまだ」氏からTwitterで苦言を呈されることも。
・・・ん!?え!
これ、Gamewith・・・じゃないよね?一瞬混乱してしまったよ・・・(. .)
デザインがあの・・・似過ぎじゃないですか?(^^ ;https://t.co/luMijgSi2S— やまだ/YAMADA (@YAMADA_N_DoMo) October 26, 2015
そんな企業wiki同士の揉め事もありながらも、現在はゲームタイトルによってはGameWithよりも上に来ることがあり、GameWithから着々とパイを奪い続けている。
企業型攻略サイトの情報源
企業型攻略サイトの情報源は当然ながら記事を書く必要があり、ある程度検証要員を雇う必要があるが、ゲームの検証は思ったよりも大変であり、ガチでやろうとするとそれ相応の人員が必要だ。
それを省くためにも、勝手に情報を公開してくれる情報源が必要になるのだが、彼らはどこから情報を得ているのか?
そのゲームの公式
数は少ないが、ゲーム会社から許可をとって公式攻略サイトとして運営しているタイトルもある。
そういった場合は公式から情報を得て作成しているケースも有る。
情報源としては定番中の定番であるTwitter。
私が公開した「企業型攻略サイト(企業系wiki)の悪魔的SEOのやり方|検索妨害・SEOに強く検索上位に表示される理由」という記事にて実際に企業型攻略サイトで働いてとされる方の匿名のコメントで「最近では、Twitterを中心に一般ユーザー投稿の攻略画像や動画からパクリ行為が横行」との情報があり、おそらくやっていると思われる。
海外の解析サイト
パズドラくん中華解析サイトが死んだ瞬間攻略サイトが一斉に更新しなくなるっていう最悪な状態になってる。企業wiki腐敗しすぎだろ。 pic.twitter.com/PoMWhHY6wh
— ハズ (@hazu_ura) October 12, 2021
ゲームタイトルによっては、海外(主に中華)の人たちがゲームの内部に侵入して後日公開されるであろう情報を解析すると言ったことが行われており、それを公式が告知する前に自分たちのサイトやTwitterで公開することがあるが、そこから情報を得て、先に記事を書いて公開しておく、または下書きの状態にしておき、実装するタイミングで一気に公開するといったスタイルを取っていることがあるとされる。
実際に、ここ最近パズドラでは中華の解析サイトが一時戦闘不能になったらしく、そのタイミングで企業型攻略サイトの更新が一斉に止まったことから、少なくともパズドラでは解析サイトから情報を得ていることが発覚。
同じ企業型攻略サイト
同じ企業型攻略サイト同士でもパクリ合いは行われていることは有名な話。
ゲーム攻略っていう性質上、どうしても記事は似たりよったりになり、さらにステータスや技のレベル上げの数値などは間違った数字はかけないし、ここは誰がどう検証しようとも同じになる運命なので、一番先にまとめたところからパクるのが効率が良いのは一目瞭然。
著作権的にも、扱っているデータの権利はあくまでゲーム会社であるため、喚いたところで特に問題にならないというのがこういったゲーム攻略サイトの問題点とかねてより言われている。
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